Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

アウトボード長:

クルーの体格に合ったインボード・リガースプレッドが決まってしまえば、後はアウトボードの長さを決めることになる。アウトボードの長さとは、エルゴで言えば負荷、即ち、Drag Factorと同じものと考えれば良い。アウトボードを短くすれば、水中が軽くなり、楽にスイスイオールが引けるが、思った様に艇速が出ない。また、逆にアウトボードを長くすれば、水中が重くなり、ハンドルを引く重さがグーっと重くなるが、押切ることが出来れば1本で艇がスーッと出て艇速が伸ばすことが出来る。要するに自転車のギアと同じことだ。2000mと言う決まった距離を最短の時間で漕ぎきるには、どのギア、即ち、アウトボード長を選ぶべきかという選択になる訳である。自転車のギアの場合はその場の操作で簡単にギアを変更できるが、オールの場合はこれが困難なので、1出艇毎にアウトボード長を変えて試して見るしかない。インボードしか変更できないがC2のC.L.A.M.を使ってアウトボード長を調整してみるのも一つの手だ。(米国では良く使われている模様。逆風対策に有効かもしれない)
現在、LBRCではオールの全長を最短の370cmに設定しているので、アウトボード長は370cm-113.5cm=256.5cmということになる。(実際にはクラッチの厚みがあるので、本質アウトボード長は2cm程度短くなるが、面倒なので詳細は割愛する)
これまでこのリギングで2回乗艇したが、水中が重すぎて引き切れないという感触は無いので、インボードの項で書いた通り、機会を見てツバの位置を変更して、インボードを1cm短くしてアウトボード長を1cm伸ばした重めのギア比を何れ試してみようと思う。
何れにせよ、引ききれる範囲でアウトボード長は長めにした方がオールの推進効率は良くなる。これは自転車の場合、耐えられる範囲で重めのギアに設定して方が速く走れるのと同じことだと考えれば良い。