Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

エイトの担ぎ方、水面への浮かべ方:

最近の後輩クルー(若手コーチも含む)を見ているると、T大伝統の艇の担ぎ方や艇の水面への置き方のノウハウが殆ど伝承されていない様だ。丁度良い機会でもあり、基本的な部分について解説を交えて要領を教示した。要点を箇条書きすると:

  1. エイトを担ぐ時は、Bow方向を見ながら担いだ時に自分の前にリガーが来る様にする。こうするとピンの開閉めの際に直ぐに手が届く。(4番はCOXが担当)また、一番前と一番後ろの担ぎ手が同じサイドとなり陸送中に艇があまり横揺れせずに安定する。(荒川への陸送は長い距離を移動するので重要なポイント)尚、ピンの開け閉めは水上では行わず、担いだ状態で水に下ろす直前や水から上げた直後に行うこと。船台を皆で共有しているので、艇を横付けした時間を短縮するのがエチケットでもあり、自らも時間短縮になる。(最近、ボート人口が減って、こういった配慮が文化として消えるのは寂しい限りだ)
  2. 船台の角に船底を擦らぬ様に船体を船台から離して浮かべる:エイトは中央部の船幅が非常に大きいので、両手共にガンネルを持つと艇を浮かべる際に船底を船台に擦りやすい。昔の木造艇はガンネル間を横に渡すブリッジという横棒があり、揚げ降ろしの際はここを持って船台から離すようにして浮かべていた。今のFRP艇にはブリッジがないので、代わりに片手をストレッチャーバーを持ち、船台から離して置く配慮が必要である。これを知らずに船底を船台に当てて、擦り傷を付けた艇が多い。
  3. 荒川でエイトを蹴り出す際には、水深40cm以上(膝小僧の下)を確保する。:艇の型式にも拠るが、昨日、Filippiのエイト艇のフィンの深さを計測したところ、喫水線から32cmの深さがあった。Empacher艇はもう少しフィンが長めなので35cm程度あるのかも知れない。従い、蹴り出す際には最低40cmの水深を確保しておく必要がある。(昔は膝まで水に浸かれと教育されていた)時々、荒川で蹴り出す際にフィンを曲げたという話を聞くが単なる無知の為す業であり、今後は40cm以上を肝に銘じて欲しい。

上記を簡単に図化してみた。

本日はこれまで。