Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

午後はT大3年生向けのブレードワーク勉強会:

T大はおやじが4年生の時に全日本エイトで4連覇を達成して以来、全日本エイトの優勝から遠ざかっている。T大クルーの漕ぎを見ても嘗ての美しく強い漕ぎは見ることが出来ず、レースの度に残念な思いが残る。おやじも東京勤務に戻ってから、中年漕手として3年間乗艇練習を重ね、漸く体が動く様になってきた。学生諸君と一緒になってボートを漕げる内に、おやじのローイング理論を実際に艇に乗って体感してもらおうと考え、今日の企画となった。1回では要点全てを伝授できないので、2回に分けることとし、今日はおやじの考える理想的なブレードワークの解説と実際の乗艇を行った。(次回はエイトの乗艇を荒川で行う。)ブレードワークの解説は、世界一流クルーの漕ぎをDVDで確認しながら実施。また、おやじが学生時代のT大エイトの漕ぎや、今年のT大エイトの漕ぎも合わせて見比べてみた。
概ね、理屈を理解してもらったところで舵手つきフォアを使って、実際に乗艇で体感して貰った。今日の乗艇での焦点はフィニッシュ押切り後のブレード離水とフェザーワーク。先ず、おやじが実際に漕いで手本を示した。言葉で言うと

  1. ハンドルが胸の前10cmから15cmの辺りまではブレード一枚キープして、(グーっと)確り押す。
  2. 上記を終えたら、(スッと)上体を脱力してブレードのプレッシャーを緩め、アウトサイドハンドでハンドルをドロップダウンして(ポンと)ブレードを素早く離水する。
  3. 上記のアウトサイドハンドのドロップダウン動作と平行して、ブレードが離水しつつある時にインサイドハンドでブレードを素早く(クルッと)フェザーターンする。(アウトハンドとインハンドは各々役割分担しながら同時へ平行で動かす)
  4. 上記の結果、ブレードは離水する過程で、ブレード上端を支点として、下端が振られる様に動き、ブレード下端が小さじ一杯ほどの水を(ピシュっと)斜め上方に跳ね上がる。

さて、おやじが手本を示し、上記の解説をしてもT大学生はなかなかこれが出来ない。最終的には理解して少し出来る様になったが、その改善途中で観察された奇妙はブレードワークは:

  1. おやじの指導とは逆に、ブレードの下端を支点として上端を後方にパタンと倒すフェザーワーク。→あんたそれではドロップダウン無しでは?
  2. グーンと確り押した後に上体を脱力してポンと離水する、即ち、「グー、ポン」ではなく、脱力出来ずに、ミドル以降、ブレードを浅くしながらダラダラと押し続け、グシャっと水を引っ掻き回すDirty Finish。

それでも最後の方はコツを掴んできたか、何となく様にさってきた。両舷で漕いだ際に10本ほど綺麗にフィニッシュが離水でき、スッと艇が気持ち良く進む瞬間もあった。来週はエイトで荒川に出艇するので、何とか改善して欲しい。