Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

MK1 Oarlockについて:

MK1 Oarlockについて以前ブログで解説したが、これを見たおやじの知人が早速購入して使ってみた様だ。このお方は昨年から1Xに取り組み始めた女性だが、マイオールやマイストロークコーチまで購入し、相当ボートに熱が入っている。早速、MK1の効果を見込んで購入したとのこと。使ってみた感触は、Oarlock内の遊びが無くなり、キャッチが直ぐに掛かって凄くいいとのこと。恐らく、フェザーやスクウェアリング時に半分位ハンドルを回転させると、Tension Armの力で半自動的にフェザーやスクウェアが完了し、その後はハンドルに手を引っ掛けておけば良いだけという状況になるのだろう。車で言えば通常のOarlockはマニュアル車でMk1はオートマ車ということだろう。まだおやじ自身はMk1を試していないが、技術屋の想像力を発揮してMk1の長所・短所について考えてみたい。以下、片手でオールを操作するスカルを想定した考察。スイープオールでは、インとアウトハンドが各々役割分担しているので、MK1を使うメリットはあまり無さそう。
<MK1の長所>

  1. クラッチ内の遊びが無くなり、キャッチ前にオールのスリーブがOarlockに密着しているため、押した分がそのままクラッチに伝わる。初級者の場合、キャッチ前にスリーブをOarlockに密着させる技術がないので有効。また、上級者でも静止スタート時の1本〜3本目位までは同様の状況になるので、スタートには有利。
  2. フェザーやスクウェアリング時に半分程度廻してキッカケさえ作れば、後はTention Armの働きで、自動的にフェザーやスクウェアの状態までカチッと決まる。(Mk1を試漕した結果、Mk1のスクウェアリングは摩擦抵抗が大きく、最後まで手で廻しきらないとダメだったのでこの部分は削除)即ち、多少雑なハンドルワークでもオートマの如くOarlockが勝手にブレードを決めてくれるので微妙なコントロールが不要。これにより、スタートハイピッチやラストスパート時等、プレッシャーの掛かった場面でもハンドルを握り締めることなく、エルゴの様に漕ぎに集中出来るメリットがある。
  3. 上記の通り、ブレードワークに安心感が出来て無駄な緊張感が抜け、漕ぎに集中できる

<MK1の短所>

  1. Tension Armの摩擦が付きまとうので、フェザーワークが重くなり、ロング漕等で腕が疲れたり、本当の意味でのリラックス感が出せない?
  2. Tension Armが常にスリーブに押し付けられているので、通常のOarlockに比べると、スリーブが速く磨耗する。スリーブの交換は1本辺り最低でも3000円以上、C2の最新型は7000円以上もするのでコストは無視出来ない。(スカルは2本なので、6000円〜14000円ということ)
  3. Mk1の値段は1個3600円と高い。(スカルは2個必要=7200円)金に余裕がある中年スカラーにとってもちょっと考えてしまう高コスト。

まあ、こんなとこか?一つ言えるのは初級者レベルではMk1の効果は絶大だと思う。問題はコスト。これについても趣味でスカルを漕ぐ社会人にとっては障害とはならないか?何れにせよ、おやじも一度Mk1を試してみようと思う。おやじの技量レベルで、静止スタートやレースレートで、その効果に有意差が認めらる場合は、MK1を購入してレースで使用してみようと思う。先ずは実際に使って評価してみないと。