Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

レース戦術に於ける脚蹴りの有効性:

脚蹴りは上手く決まれば、これほど達成感のある爽快な戦術はない。しかし、失敗した時のダメージが大きく、また、乳酸負債という脚へのダメージが残る両刃の刃でもある。先日の東大学部レガッタの2000m招待レースでは、おやじは脚蹴りの戦術を一切使わなかった。理由は、週1回しか練習せず、しかも現役時代の漕ぎのイメージが異なる中年クルーでは、脚蹴りは殆ど成功しない。練習で何度かトライしたが、漕ぎに無駄な力が入ってガタガタするだけ。リズムが崩れるは、バランスは崩れるは、何も良いことが無いので使わないことにした。従って、先日のレースでの中盤の戦術は、レートを半枚若しくは1枚上げて2位以下の引き離しを狙った。この戦術(レートコントロール)は相手を一気に引き離すだけの効果は得られなかったが、少なくとも崩れることはなく、失敗は無かった。(当然ながら、レートの上げ下ろしは、普段の練習から取組んでいた)以下、脚蹴りの有効性を纏めると:

  1. 普段から同一クルーで乗艇練習しているクルーであれば、脚蹴りは有効な戦術足り得る。
  2. 脚蹴りの定義を全員が正しく認識することと、普段からキチンと取組むこと。
  3. 脚蹴りより、レートコントロールの方が有効と判断するのであれば、脚蹴りを強行する必要は無い。
  4. 出身母体の異なる社会人の急造クルーでは、脚蹴りを成功させるのは難しい。戦術としては途中のリズムを崩す可能性の少ないレートコントロールの方が安全である。

以上