Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

腰痛も漕げば治る?:

今日もLBRCエイトの乗艇練習は荒川。朝戸田に着くと北北西の風が結構強く吹いていた。まあ横風なので波はそれほど立っていなかった。艇を川に浮かべる際に足を水に漬けると、やはりまだまだ冷たい。10℃以下の模様。まだ1Xで出艇するには水温が低い。
前術の通り、腰に不安要素があるので、今日は水中を少々抑え気味にして漕いだ。それでもフォア漕ぎやスタート練習の最初の2本、3本辺りは腰にグッときた。
今日のメニューも秋ケ瀬M字往復のライトパドルインターバル漕。北北西の風が強く、上りは逆風で辛かったが、下りは順風で楽々漕げた。漕ぎ始めると余り腰痛の事は気にならなくなり、概ね普通通り漕げた。今回痛めたのは脊柱起立筋という筋肉の模様。どうやら先週の戸田ロングレースの2Xレース出漕前にリギングで長く立ったまま作業していた時にこの部分に疲労が溜まった模様。その状態でレースに出漕したため筋肉を痛めた様だ。でも今日のエイト乗艇で、概ね完治した様な気がする。
さて、今日のエイト乗艇でフォーカスしたのはフィニッシュのリリース時に「船を立てる」こと。いつもの通り4番から前を漕ぐ者に向けて「フィニッシュで集中して、船を立てよう」とやかましく言ったところ、大分良い感じが出てきた。今後も船を立ててスムーズに艇を走らせたい。

午後はレク艇リギング調整:

腰痛の件もあり、午後の1X乗艇に代え、今日の午後はレク艇開発の諸試験に使う艇のリギング調整を実施した。今日のリギング調整内容は以下の通り:

  1. スパン:158cm
  2. ワークハイト:B-side:180mm, S-side:160mm (左右のハイト差は20mm)
  3. ワッシャーをC型ワッシャーに交換;ハイトを簡易に調整できる様にクラッチハイト調整用ワッシャーをC型に交換。

来週、土曜日の午後にLBRC有志でレク艇の試乗・各種計測を行う予定。

夕方にT大新人トレーニングに関してMTG実施:

H21年度の新人育成担当の若手コーチとトレーナーが、新人育成トレーニングに関してアドバイスして欲しいという要請あり、今日の夕刻MTGを実施した。
新人育成の1年目で重要な要素として2点を挙げた:

  1. ローイング運動の基本動作を正しく身につける。(マンツーマンでローイングの基本を徹底指導)
  2. 基礎体力を身につける。(受験で訛った体を鍛える)

また、ここ数年、T大の新人トレーニングを見ていると、5月〜7月の導入時期の乗艇練習の量が少ない様に見える。何とか漕ぐ量を増やすべく仕組みを変えてはどうかと提案した。即ち、

  1. 8月の新人学内対抗レースの距離を1000mという短い距離でなく、昔の様に本格レース距離である2000mに戻す。
  2. 新人トレーニングに用いる艇は、幾つかパターンがある。(1)昔のナックルシックス(8月まで)→エイト、(2)ここ15年来やっているナックルシックス(6月まで)→4X+、(3)H20の例:ナックルシックス(6月まで)→エイト、この他年代によってバラエティーあるが、各々良い点、悪い点あり。
  3. 今年は、大胆に指向を変えて、最初からシェル艇に乗せる。即ち、最初の導入時期から秋まで4X+で行ってはどうかと提案した。最初からシェル艇に乗せるのは危険だという懸念もあるが、現に高校生は最初からシェル艇に乗って漕いでいるのであり、トレーナーの人数を十分に確保出来れば、その方が良いのではと提案した。

年間トレーニング計画の後は、マンツーマンでの漕技指導の話もした。漕技は乗艇で身に着けるのが基本ではあるが、基礎的な部分はエルゴでも指導可能。T大選手がエルゴを漕ぐ姿を見るに、年々少しずつまともになってきてはいるが、基本的なところが出来ていない者が散見される。一度ついた悪い癖を直すのは容易ではないが、最初の入口で、マンツーマンで確り指導すれば全員が正しく漕げると思う。この意味で、指導する側のトレーナー自体もエルゴを正しく漕げる様にならなければならない。そこで今日は参加してくれた新人コーチとトレーナーに1人ずつ簡単にエルゴの漕ぎ方に関するマンツーマンの指導を実施した。

  1. エルゴはスムーズ且つストレートにハンドルをドライブすること。
  2. 体重を使ってスムーズに漕ぐ事。
  3. 乗艇でフィニッシュでのブレード一枚キッチリ押し切るための体力を培うために、トレーニングマシンとしてエルゴを漕ぐ際には、意識してハンドル引き切り位置を高くすること。極端に言えば、首までハンドルを引き切る。
  4. カナダや英国のナショナルクルーのエルゴトレーニングのビデオを見ると、首までハンドルを引き切っている。下のYutube映像は、北京五輪で優勝したカナダクルーのもの。乗艇トレーニングとエルゴトレーニングの両方が映っている。あの乗艇スタイルを実現するためにエルゴではこのように漕ぐという良い参考例。
  5. また、一例だがデンマークのエルゴ大会で実際にトライアル中の選手の写真を紹介したい。(申し訳ないが、FISA photoサイトより無断掲載)この選手は恐らくエルガーではなく、漕手(Rower)だと思われるが、理想的なフィニッシュ姿勢で、かなり高い位置でハンドルを引き切っている。両脇を自然に締めて大きな筋肉である広背筋や肩甲骨周りの筋郡を使い、肘を後方にドライブしている。そしてハンドルを高い位置で引き切るために手元を高く保ち、結果としてヒンジ部の手首は自然に折れている。=手首を捏ね繰り回すことが目的ではなく、力を出せる姿勢で、尚且つハンドルポジションを高く保つと、結果としてこういう姿勢になるということ。(素人さんがこの話を理解するのは一寸難しいかな?)

我が後輩諸君もこの写真の様に高い位置でハンドルを引き切れる様に取組んで欲しい。
MTGの後は戸田の「ぽんぽこ」でホッピーで乾杯。充実した一日だった。
以上