10月末、米国ボストンのチャールズ川で開催されたHead of the Charles Regattaの写真集を眺めてみた。シングルススカルのレースに着目したところ、マスターズスカラーが最新の1X艇に乗っている者が多い事に気がついた。1Xのレースは幾つもの部門があり各々の出漕クルー数を調べたところ以下の通りとなっていた。(何れも男子)
年代別の出漕クルー数:
- Champion Single :31クルー
- Club Single :53クルー
- Master single(30+) :18クルー
- Senior Master single(40+):56クルー
- Grand Master single(50+) :68クルー
- Veteran single(60+) :52クルー
- Senior Veteran Single(70+):22クルー
ということで、シングルスカルに関しては、40歳〜60歳の出漕数が多く、その中でも50歳代のスカラー最も多かった。考えるに、50歳代のスカラーが多い理由は:
- 子供が親離れし&仕事も安定し自分の時間が取れる。
- 収入も安定し、自宅のローンも完済。金には余裕がある。
- これまで仕事ばかりやっていたが、これからは自分のやりたいことをやる。
- まだまだ体力に自信がある
50歳代スカラーの乗る艇:
ということで50歳代スカラーの乗る艇を調べてみた。写真(無断でコピーしてしまったが。。。御免!)とその艇のメーカー名を纏めた結果は以下の通り。
上図を見て分かる通り、50歳代のスカラーは最新の艇を使っている者が多く見られる。上記で述べた通り、金と時間に余裕があり、且つ、1Xレースには本気で望む選手が多いので、優秀な艇には惜しみなく投資すると言うことだろう。さて、見ていて気付いた点を補足する。
- ウィングリガー艇が標準化している。従来の3脚リガー艇はレール間隔が狭く、米国の巨人漕手には漕ぎにくかったが、ウィングリガーだとレール間隔が大きく取れるのでレールに脚があたらず漕ぎやすいということだと思われる。
- 世界選手権で使用されるEmpacher, Filippi, BBG, Sykes等の輸入艇を使っている者もいるが、大半は北米メーカー艇を使っている。やはり国産艇が入手しやすいということか?
- Van Dusen艇を使っているスカラーが多い。
- Fluidesignの最新型バックリガー艇を使っているスカラーが非常に多い。
- 何故か黒い艇色の艇が多い。最近の流行?
以上