Oyajisculler's blog

(おやじスカラー戸田便り)

午前:LBRCエイトで秋が瀬往復:

6月17日の谷古盾マスターズに向けて、今日は2回目の乗艇練習。なかなか本番のクルーが揃わず、今日もB-side2名は若手メンバーに乗って貰った。COXが徹夜明けで寝坊して遅刻するというハプニングがあったが、40分程度の遅れで済み、予定通り荒川に出艇できた。
本日の7番を漕ぐのは、卒業したてのO君。それが良かったのかどうかは不明だが、両舷で漕ぎ出して直ぐにバランスが安定し、スムーズに艇が走った。潮が引いていて水面のコンディションが良かったこともあるが、往路のライトパドルから気分良く漕ぐことが出来た。
秋が瀬で折り返してからはパドルの短漕メニュー。パドル10本のセットによるW.UPから始めて、復路の前半はパドル20本のセットを実施。レート32から始めてセット毎に1枚ずつレートを上げ、最後はSR37まで上げた。セットの途中で、半年振りに乗艇練習に参加した同期のT氏の脚が攣ってしまい、已む無く小休止。最後まで漕ぎきれるか心配したが、何とか最後まで漕ぎきってくれた。流石の根性と言えよう。
笹目を過ぎて、最後に500mレースをシミュレーションした1分40秒漕を実施。静止スタートから入り、コンスタントSR36以上をキープを狙った。ハイピッチでSR40を超え、コンスタントも36.5以上をキープ。ラストスパートもSR39まで上げることが出来た。上々の漕ぎだった。本番もこの勢いで行きたい。今日は久々に充実したエイトの乗艇練習だった。
さて、ここ1年半ほどLBRCエイトのCOXをしてくれたS君、7月からインドに赴任することになったとのこと。海外での活躍を期待すると同時に、帰国時には、またCOXをお願いしたい。

MBC新艇の到着:

J2に発注していたMBCの新艇、Swift Racingの4X艇本日到着した。MBCの一般メンバーが乗艇練習で使うためのClub Useを目的とした艇であり、多少乱暴に扱っても壊れないコアマットサンドイッチ構造のClub-A仕様を選択した。Club-Aは丈夫である上にお値段が廉いのが良い。完成重量はFISA min.重量52kgに対し、56kgで出来ており、重量面でも申し分無し。来週末から利用を開始する予定。

Sykes 1X艇 Mould.20のリギング調整:

先日、Sykes 1X艇の船型比較を纏めたが、今日はMould.20(下の写真)を試乗するためにリギング調整作業を実施した。

おやじの自艇(Mould.19)との漕ぎ心地の差異を正確に把握するため、リギング地はおやじの自艇と同じ値になる様に調整した。少々手こずったのはストレッチャー高さ(Heel Depth)の調整。おやじは14cmに設定しているがO氏の艇は13cmより下げることが出来なかった。已む無くローイングシューズを大きいのものに付け替え、Heel Depthを下げた。また、ワークハイトも目一杯上げてもB-sideは18.2cmが上限であり、今日のところはB:18.2cm, S:16.0cmに設定した。後2〜3mm高くしたいので、Pin下にワッシャーを追加挿入して、ワークハイトを上げる予定。

Mould20を荒川で試乗:

リギング作業をが終えると、早速Mould.20を担いで荒川に出艇した。丁度、南の強めの風が吹き出し、荒川の水面はチャプチャプしていた。Mould.20の特徴の一つであるラフコン耐航性能を試すにはモッテコイだ。
漕ぎ出すと最初に気になったのが、ストレッチャーの剛性不足。Mould.20の船底は1X艇にしては結構深く、ボード角を43度程度に設定するとボードの上っ面の方に横棒が来るため、ボードを強く押すとボードが撓んでしまう感触がある。これは拙いので来週以降、少し時間を掛けてストレッチャーを改良してみようと思う。(ストレッチャー改良案は下図の通り)

今回、Mould.20を試乗した感触を纏めると以下の通り。

  1. ラフコンに強い:今日の荒川はチャプチャプした水面ではあったが、艇内に水しぶきが入ってくることは全く無かった。リガーの取り付け位置が高いためか、リガーが波頭に当たる問題も殆ど無かった。ラフコンの中を、波を気にせずスイスイ進むのも、また、別の面白さがある。
  2. 横風:Sykes社HPのMould.20の紹介文には、船首船尾が浅いので横風を受けたときに方向を安定させるが難しいと書いてある。今日は結構強い横風の中で漕いだが、さほど気にならなかった。元々、おやじは1Xを漕ぐときに針路をキープするために、細かく針路補正しながら漕いでいる。従い、Mould.20に乗っても、いつも通りに漕げば良いだけのこと。むしろMould.20はサッと針路を変更出来るので扱いやすい。特に折り返し時の180度方向転換の軽さには驚いた。スカッと一気に回頭することが出来た。ポンドでの12km漕時には折り返し時間が短縮出来そうだ。
  3. バランス安定性:船底の断面形状がSemi Circular(円弧型)でありバランス安定性に難があるかと思っていたが、おやじの細長いMould.19より横安定性は良いような気がした。長めのFinが効いているのかもしれない。
  4. 加速が素晴らしい:濡れ面積が小さいため、推進抵抗がかなり小さい様だ。ミドルからフィニッシュに掛けてスッと艇が加速する。特に順風時にはピュンピュンと、軽く艇が走る。(おやじのMould.19は艇が長すぎて(8.3m)濡れ面積が大きいためか、順風時も走りがドヨーンとしている感あり)

Mould.20は推進抵抗の最小化を狙い、下の写真の様に特異な船尾形状をしている。SykesのHPにはMould.20について、"Scullers seem to either love or hate this boat."と書かれている。ボート愛好家は保守的な考え方をする者が多いので、見た目に変な形の船型は好まれないのかも知れない。おやじも、乗ってみるまでは「ちょっと船尾の形が変かな」と思っていたが、今日、Mould.20に乗ってみたら、その走り・性能に大満足した。やっぱりボートは機能・性能優先である。勿論、漕手の技量レベルに応じた最適な船型というモノがあるので、この船型は初級者向きではないと思う。おやじの場合は、"Love this boat"だ。

今度は、平日の夜間乗艇でレースペースの短漕を漕いで感触を確かめる予定。
以上