本日は、午前のLBRCエイト乗艇練習に始まり、午後は新人戦観戦の後、#2回艇整備・リギング講習会を実施した。今日も朝から夕刻までボート漬けの一日だった。
新人戦の敗者復活戦を観戦:
昼食後、T大の後輩が参加する付きフォアの敗者復活戦を観戦した。一応、T大のチャンクルーと言われている付きフォアの岸蹴り、クルーを見ている若手コーチに、勝ちあがれるのか?と聞くと、絶対に勝ちますとの返答。念のため、2位になりそうなクルー(KB大)と予選タイム差は?と聞くと、1〜2秒で微妙ですとのこと。絶対勝つ!という強気の発言と実際のタイム差にギャップがある。コーチはもう少し冷静にレース展開を予測し、勝つために必要な戦術をクルーに伝える必要があると思う。(相手の力量が分かっているのであれば、マッチレースの場合、先行逃げ切りが最も有効な戦術である)さて、レースがスタートする。ここでタイム的にやや劣るKB大が#1Qで勢い良く出る。T大の漕ぎを見るとレンジが短く、且つブレードが浅い典型的なシャカシャカ漕ぎ。これでは危ういなと思って見ているとKB大も#3Qで疲れが見えてカンバス差まで縮まる。1位争いはこの2杯で決まっているので#3Qで一気に抜き去るのが当然の策だが、詰めた差が、又、広がって行く。1500mを過ぎても何ら変化が無い。これは負けたなと思った1700m付近でT大のレートが一気に3、4枚上がる。漸くスパートを入れた模様。今まで出し切れなかったパワーをここで一気に開放し、KB大を一気に交わして1位でゴール。まあ、1位でゴールしたのは良いがレース展開としては、全く褒められない。ボート競技というものは、2000mを如何に速く漕ぎきるかの勝負であり、中盤の#2、#3Qのコンスタントで怠けている様では全く話にならない。実質マッチレースなのだから、もっと積極的に攻めるべきである。こんなペース配分をして、敗復で辛勝して、やった!やった!と喜んでいる様では、今後の進歩は望めない。大いに反省して欲しい。
#2回艇整備・リギング講習会:
新人戦の敗復レースが終わった後、一昨日のログに記載した内容の講習会を実施した。今回は2年生が新人戦に出ていることもあり、1年生がメインの講習会となった。人数的には2名*8シート+補助者他10名程度で、前回より10名程少なかった。しかし、講習会の内容を全員に理解させるという意味ではこの程度の人数が丁度良い。上の写真は、バックステー先端のボルト穴を、ボルト径に合う様に電動ドリルで穴を加工しているところ。今回は、少し曲がったりして使わなくなったバックステーの使い古しを利用して、再生バックステーを製作した。金ノコやドリル等、初めて使う者も結構いる様で、興味深くやってくれた。今回の研修作業を終えると、1993年建造のSykes製の老朽エイト艇が、見違える様に魅力的な艇に生まれ変わっていた。整備の行き届いた艇は、何年経っても美しいものだ。
スカルグリップの交換要領:
一昨日のログには書かなかったが、スカルグリップの交換作業を実演して見せた。使う道具はゴムハンマーと大きめのドライバー(シャフト部の長いもの)。手順は以下の通り。:
- 破れた古いグリップを剥ぎ取る。
- 壁際など、ブレードが固定できる場所に毛布を置き、ブレードを包んでオール置く。
- オールのグリップエンドに新しいグリップを少し差し込み、グリップエンドをゴムハンマーで、トントンと叩く。こうするとグリップの中の空気が押し出され、グリップ内側に空気層が形成されて、ゴムハンマーの勢いでスルスルとグリップが入ってゆく。(グリップエンドに空気穴が空いていることが前提。)
- グリップエンドの隙間が1cm程度になると、それ以上ゴムハンマーで叩いても入らなくなる。その後はドライバーのシャフト部分でグリップ側面をなぞる様に滑らせ、グリップが最後まで入る様に仕上げる。グリップエンドに隙間が無くなったら作業完了。
当たり前のことだが、自分のオールは自分でグリップ交換するものである。
以上